使ってみたい英語表現 第3集

私は、この数年、北本市の国際化を進めたいと考えて、手始めに、親日国として有名なマレーシアへの訪問を繰り返している。
マレーシアを含むASEAN諸国は、国際語としての英語教育に、日本以上に力を入れている。シンガポールが突出しているが、マレーシアも水準が高い。
そこで、私としても、自分の英語力に磨きをかけるべきだと考え、勉強を続けている。
この間の教材として、NHKの英語教育プログラムを活用している。
そうした勉強の中で、実際に使えれば「カッコいい」と思える英語表現をピックアップすることにした。
若い方々に参考にしていただければ幸いである。
なお、私が勉強に活用し、ここに引用した英語表現は以下のNHK教材である。
*おとなの基礎英語・おもてなしの基礎英語・入門ビジネス英語・実践ビジネス英語・しごとの基礎英語

■3-1■

Perhaps
you can give me
tips on
filing corporation tax.

日本語訳:
おそらく
あんたは私に
法人税申告のコツを
与えることができます。

この文では、コツが「tip」という端的な言葉であること、そして、後に来る前置詞が「on」であることがポイントである。
tip」は「secret」に比較して、軽い感じで使われる。「secret」が「正式な秘訣」であるのに対し、「tip」は「ちょっとした秘訣」というニュアンスになる。
また、「file」という言葉は、元々は書類を整理して綴じることであるが、正式な書類を作成することから、このような書類を申請書として提出する意味にもなる。
declare」は、独立を宣言するというように、かなり堅苦しい表現なので、むしろ、「file」が使えるとカッコいいと思う。


■3-2■

Now,
let me just briefly
touch on
potential issues.

日本語訳:
さて
潜在的な問題について
簡単に
私に触れさせてください。

この文は、使ってみたい英語表現が組み合わせられている。
まず、「let me touch on」がこの文の背骨であるが、これは自分が話したいテーマを切り出すときの必須の表現である。
また、「just briefly」がこの位置に挿入されていることにより、いいリズムを作り出している。
さらに、「potential issues」が使えれば、「仕事ができそうな人間」という感じがする。
カッコいい表現の集合体のような文である。


■3-3■

We have a dedicated team
that is dealing with
this court case.

日本語訳:
私たちは
この裁判事案を扱っている
専門チームを持っています。

この文の「dedicated team」という表現は、いかにも仕事ができそうな組織の感じがする。「special」と「professional」の両方のニュアンスがある。
元々は、自分を犠牲にして貢献する意味合いの「dedicate」という動詞から生まれた形容詞である。
また、「court case」は法廷で争われる事案のことであり、ビジネスの世界では避けて通れない場合が少なくない。


■3-4■

Do you mean
three business days,
or three calendar days?


日本語訳:
あなたは
3営業日を
意味していますか
それとも3カレンダー日ですか?

ビジネスにおいて、トラブルを避けるために、営業日の日数なのか、カレンダー上の日数なのかを確認しておく必要がある。
恥ずかしながら、これまで、営業日が「business days」であることを知らなかった。
この文は、「business days」とそれと対になる「calendar days」により構成されていて、数字を入れ替えさえすれば、すぐに使える表現である。


■3-5■

To start with
let me explain
our proposal.

日本語訳:
初めに
私たちの提案を
私に説明させてください。

この文の「to start with」は、話を切り出す際の典型的な表現である。
日常会話では、「first of all」や「at the bigining」等が一般的であるが、ビジネスの場合は、この表現がしっくりくる。
また、「let me explain」は、「business presentation」において必須の表現である。
最後の「our proposal」は、商談には必要な資料であり、この文は過不足なく、そっくり使える文と言える。


■3-6■

I’m a bit intimidated
by the weight of
my new responsibilities.

日本語訳:
私の新しい責任の重さに
私は少し、ビクついています。

この文のキーワードは、「intimidated」であるが、元は「timid」という形容詞で。「自信がなくてオドオドしている」という意味で使われる。因みに「timid-minded」とは、「小心な」という意味になる。
また、「責任の重さ」は、「weight of responsibilities」と、まさに直訳である。蛇足であるが、「responsibility」と単数形での使用もあるが、概ね「responsibilities」と複数形になることが多い。迷ったら、複数形を使うといいと思う。


■3-7■

He is showing
great enthusiasm for
our project.

日本語訳:
私たちのプロジェクトに対して
彼は強い熱心さを示していた。

enthusiasm」と「enthusiastic」、あるいは「enthusiast」は、大学受験の必須単語として学んだことがあるが、実際に使うケースには滅多にお目にかかれない。
日本語においても、「熱狂的な愛好者」という表現は稀である。
しかし、この文ように、「enthusiasm」を使うことによって、多くの言葉によっての説明が、極めてコンパクトになっている。
また、この文が示すように、「show」と「enthusiasm」との呼応を習得することによって、初めてこの表現が使えるようになることは大きな学びである。


■3-8■

We’d like to place
an initial order of
10,000 units.

日本語訳:
10,000単位の
最初の注文を
私たちはしたいと思います。

大学受験の英作文であれば、まず「We’d like to order」から始まり、「10,000 units」と続けて、「as a first deal」と結ぶことになりそうである。これで、意味の通じる文にはなると思うが、こなれた文とは言えないだろう。
place an order」のフレーズが洗練されていて、また、「first」であなく「initial」の方が、使ってみたい表現である。


■3-9■

The briefing about
the event preparations
will start
in 10 minutes.

日本語訳:
イベント準備の
説明会は
10分ン後に
始まります。

私の大学受験時代、50年ほど前に、この「briefing」という言葉を学習した記憶はない。忘れているだけかも知れないが、実際のところ、重要な言葉として認識したのは社会人になってからである。
ルーツは、英米空軍において、出撃前の作戦行動を説明することを意味したようである。
元の「brief」は、「時間的に短い」、「簡潔な」という形容詞であるが、動詞化して、その現在分詞が名詞として使われていることになる。
また、「準備」が「preparations」と、複数形で使われることも覚えておきたい。


■3-10■

We assumed that
seminar participants are not
familiar with finance.

日本語訳:
セミナー参加者は
財務に慣れていないと
私たちは考えました。

日本語訳すると、「考える」となる英語表現は少なくない。最も汎用性が高いのは「think」であるが、「be afraid」は、後に続く内容が好ましくないというニュアンスを含んでいる。
この文の「assume」には、「仮定する」というニュアンスがある。
因みに、「assumption」という名詞になると、「仮定」という意味になる。
participate」という動詞、「participation」という名詞は使用頻度が高い言葉であるが、
この文の「participant」を見かけることは少ない。覚えておいて、使ってみたい表現である。