使ってみたい英語表現 第4集

私は、この数年、北本市の国際化を進めたいと考えて、手始めに、親日国として有名なマレーシアへの訪問を繰り返している。
マレーシアを含むASEAN諸国は、国際語としての英語教育に、日本以上に力を入れている。シンガポールが突出しているが、マレーシアも水準が高い。
そこで、私としても、自分の英語力に磨きをかけるべきだと考え、勉強を続けている。
この間の教材として、NHKの英語教育プログラムを活用している。
そうした勉強の中で、実際に使えれば「カッコいい」と思える英語表現をピックアップすることにした。
若い方々に参考にしていただければ幸いである。
なお、私が勉強に活用し、ここに引用した英語表現は以下のNHK教材である。
*おとなの基礎英語・おもてなしの基礎英語・入門ビジネス英語・実践ビジネス英語・しごとの基礎英語

■4-1■

In addition to the gym
the sauna is also available
at no charge
to hotel guests.

日本語訳:
ジムに加えて
ホテル客に対して
無料で
サウナも利用可能です。

ビジネスにおいては、メリットが多く、コストパフォーマンスが良いモデルが競争力が高いと言える。
この文の「In addition to」は、まさに付加価値を説明するための最適な表現である。ただし、サービスの追加提供は歓迎であるが、同じ追加でも、[additional fee」という使い方では嬉しくない。
また、「at no charge」は端的に「無料で」を表現できるので、使い勝手がいい表現である。


■4-2■

We didn’t realize that
our brand image had developed
in the market.

日本語訳:
私たちのブランドイメージが
市場において
浸透していたことに
私は気付きませんでした。

この文は、難易度の高い単語は使われていないが、なるほどと気付かされることがいくつかある。
まず、「develope」が自動詞として使われていることである。多くは他動詞として、対象となる目的語を持つが、この文では、「our brand image」が主語となり、「develope」は「展開している」という意味である。
また、「that」の前が過去形で、後が過去完了形あることは、文法に適っている。
文法を考えることなく、感覚的に使って、結果的に文法に適っているようになりたいものである。


■4-3■

I booked the restaurant
at 12 noon,
so let’s get down to business.

日本語訳:
そのレストランに
12時正午に
私は予約してあるので、
仕事に取り掛かりましょう。

この文の前段が後段の呼びかけの理由ということである。「so」で繋いでいるわけだが、前段と後段が強い因果関係にあるわけではない。
理由を強調するなら、冒頭に「because」を付ける文になる。
let's」が自分を含めて皆に誘いかける表現であるが、締めくくりの「get down to business」という表現が、ソフトな感じがして、カッコいいと思う。


■4-4■

Given the economic conditions
we performed
quite well.

日本語訳:
経済環境を考慮すると
私たちは、かなり上手く運営しました。

ビジネスの成果は、経済状況に左右される。そのため、この文のように、経済状況を前提とした話題になることは少なくない。
しかし、例えば「In this economic circumstances」のような表現が一般的であり、「Given」のような過去分詞を使った表現は、文語的であり、使えればカッコいいと思う。
また、前段に呼応して、「quite well」と結んでいる点もカッコいいと思う。


■4-5■

We need to provide justification
for spending that much
on advertizing.

日本語訳:
広告に
それほど多くの支出をすることに対して
私たちは正当化する
必要があります。

この文では「justify」を使わずに「provide justification」を使用している。
前者の方が端的で、わかりやすいが、「provide justification」は、かなり公式文書に使用される表現のように感じる。
因みに、不勉強な私にとって「provide」は、諺の「Hope for the best, provide foe the worst」(最善を望み、最悪に備える)でしか知らない言葉であったが、インターネット時代になって「provider」が当たり前のように使われるようになって、馴染みのある言葉となった。


■4-6■

We're examining
the cause of the trouble
as urgently as possible.

日本語訳:
トラブルの原因について
可能な限り速やかに
私らちは調査しているところです。

exam」という動詞は使ったことがない。名詞の「examination」を「試験」や「入試」として記憶しているに過ぎない。
「調査」と言えば「research」しか思い浮かばないでいたが、この文のように、「exam」がビジネスにおける原因調査に使う言葉であることは発見であった。
また、文末の「as urgently as possible」
は、「as soon as possible」よりカッコいいので使ってみたい表現である。


■4-7■

I’m sure
this project is
of mutual interest.

日本語訳:
そのプロジェクトは
お互いに関心があると
私は確信しています。

この文の「of mutual interest」という表現は中々思いつかない、英語的な表現である。
文法的には、セットになって「補語」を形成していることになる。
mutual」は、ビジネスにおいては、「mutual understanding」や「mutual consent」として登場することが多い。
両者とも、取引において存在することが望ましい基本的な関係である。


■4-8■

We may have a long way to go
before gaining a foothold
in Sri Lanka.

日本語訳:
スリランカに
足場を築くには
私たちは長くかるかも知れない。

国際ビジネスにおいては、この文のように、海外に拠点を築くことはは容易なことではない。まさに、山登りのように、「foothold」、つまり足の先を支持する窪みを確保することから始めなければならない。
そのことさえも、「a long way」ということであるが、ここでは補足的に「to go」が付加されている。
日本語の語順にはない、付加形容である。
こういう表現ができれば、カッコいいと思う。


■4-9■

In terms of quality,
this product stood out
among the rest.

日本語訳:
品質面について
他の中では
その製品は突出していました。

In terms of ~」は、商談や議論において、何をテーマにしているかを、冒頭で提示するのに最適な表現である。
この文では、まさに「quality」について、以下語られることがわかる。
また、「stood out」という表現は、子供たちの列に大人が一人混じっているようなイメージであり、平易でわかりやすい。
最後の「among the rest」という表現も、使ってみたいと言うよりも、知らないと困る表現と言っていい。


■4-10■

They come to this museum
through word-of-mouth
recommendations.

日本語訳:
口コミの推薦を通じて
彼らはこの博物館に来ています。

word of mouth」は、「口語」「口伝え」という意味であるが、「word-of-mouth」のようにハイフンで繋ぐと、形容詞になり、「recommendations」を修飾し、全体で「口コミの推薦」という意味になる。
できれば、「through word-of-mouth recommendations」は、まるごと覚えて、使ってみたい表現である。
最近では、インターネットをベースにした「social media」も、ある意味では「21世紀の口コミ」ではないだろうか。